作品・作家

粟野春慶塗(国・県指定 無形文化財)
粟野春慶塗(あわのしゅんけいぬり)
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茨城県には500年続く伝統的な「粟野春慶塗」という素晴らしい技術があります。

別名「水戸春慶」とも呼ばれる粟野春慶塗。

岐阜県の飛騨春慶塗、秋田県の能代春慶塗と共に日本三春慶のひとつに数えられる伝統工芸で、この中で最も古いものもとされており、室町中期の延徳元年(1489年)に稲川山城守源義明が桂村粟で始められたと伝えられています。

1976年には国の無形文化財に、1989年には県の無形文化財に指定されました。

また、茨城県郷土工芸品として指定されています。

 

春慶塗は飴色の漆の下に、美しい木地の木目が透けて見えるのが特徴。

現在手にできる漆塗りのほとんどは海外産の漆を使用したもの。

(もちろん、少数ではありますがご自身で漆の木を育て、全て国産で作られている方もいらっしゃいます)

しかしこちらは上質なことで知られる茨城県大子の漆を使用しています。

わっぱの木地も国産檜を使用したもの。

全てが国産で作られている弁当箱は、今では貴重なものです。

 

 

特に国産漆は海外産漆価格の数倍する高級品ですが、こちらはすべて国産を使用しているのに、価格がとてもお手頃。

なぜお求めやすい価格でできるのか。

それは制作されている稲川さんの「日々の生活で使うものは高級な価格であってはならない」という考えから。

昭和初期から職人として制作されている方々には多く残る考え方です。

 

だからと言って木地や漆の仕入れが安くできるわけではありません。

そのひずみは制作されている方ご自身が受けているもの。

こういったことも日本の伝統工芸の技術がつながらない原因の一つとなっているのも事実。

まずは多くの方が使うことが技術を繋ぐ一つにもなります。

 

 

木の弁当箱はご飯が冷めてもとても美味しい。

そして漆には抗菌作用があるので、お弁当箱にもピッタリです。

 

木目が透けて見えるように美しく塗られた漆は、使うほどに透明感が増し、味わい深く変化します。

昔から使われてきたものには昔の人の知恵がたくさんあり、使い心地がいいものがたくさんあります。

こちらの春慶塗りの弁当箱もその一つ。

 

全て昔ながらの作業工程で行っており、非常に貴重な技術です。

500年間受け継がれてきた伝統の技のお弁当箱で、美味しいご飯をどうぞ。

 

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